インサイドセールスの立ち上げガイド|SDR/BDRの違いからKPI・ツール選定まで
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インサイドセールスという言葉は広く浸透しましたが、「テレアポと何が違うのか」「SDRとBDRはどう使い分けるのか」「立ち上げる際に何から手をつければいいのか」といった疑問を持つ担当者は依然として多くいます。
本記事では、インサイドセールスの定義からSDR/BDRの違い、組織への導入メリット、実際の立ち上げステップ、KPI設計の考え方、必要なツール、そして営業リストの作り方・アプローチ手法までを網羅的に解説します。
| この記事はこんな人におすすめです |
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もくじ
- インサイドセールスとは?定義・SDR/BDRの違い
- インサイドセールスが注目される理由
- インサイドセールス導入のメリット
- インサイドセールスの立ち上げ方|6ステップで解説
- インサイドセールスのKPI設計とマネジメント
- インサイドセールスに必要なツール
- インサイドセールスの営業リスト作成とアプローチ方法
- インサイドセールスに関するよくある質問(FAQ)
- まとめ:インサイドセールス成功のカギは「データ活用」と「部門間連携」
インサイドセールスとは?定義・SDR/BDRの違い
「インサイドセールス」という言葉は聞いたことがあっても、テレアポとの違いを明確に説明できる人は意外と多くありません。まずは定義を整理した上で、混同されやすいSDRとBDRの違い、そしてフィールドセールスとの役割分担まで、立ち上げの土台となる基礎知識から押さえていきましょう。
インサイドセールスの定義と役割
インサイドセールスとは、電話・メール・Web会議などを活用し、非対面で見込み顧客との接点をつくり、商談機会を創出する営業手法・組織機能です。
マーケティング部門が獲得したリードへの初回対応や継続的なコミュニケーションを通じて、課題やニーズ、検討状況を把握し、商談につなげます。また、企業によっては、まだ自社と接点のないターゲット企業へ能動的にアプローチする役割も担います。インサイドセールスは、単に電話でアポイントを獲得する「テレアポ」とは異なります。顧客情報や接触履歴を蓄積しながら見込み度を見極め、適切なタイミングで商談を創出することが重要です。
SDRとBDRの違い
SDR(Sales Development Representative)とBDR(Business Development Representative)は、どちらもインサイドセールスの役割ですが、「誰に、どのようにアプローチするか」が大きく異なります。
SDRは、資料請求や問い合わせ、セミナー申込みなど、すでに自社と接点を持ったインバウンドリードに対応し、商談につなげる役割です。
一方、BDRは、自社が狙いたい企業を選定し、まだ接点のない企業へ能動的にアプローチして、新たな商談機会を創出する役割です。
| 項目 | SDR | BDR |
|---|---|---|
| 正式名称 | Sales Development Representative | Business Development Representative |
| 対象 | すでに自社と接点のあるリード(見込み顧客) | まだ自社と接点のない潜在顧客 |
| アプローチ | インバウンド対応型 | アウトバウンド開拓型 |
| 主な起点 | 問い合わせ、資料請求、セミナー申込みなど | ターゲット企業リストなど |
| 目的 | リードの見極め・商談化 | 新しい接点・商談機会の創出 |
| 手法 | 電話、メール、オンライン面談 | 電話、メール、フォームなど |
| KPI | 初回対応速度、対応完了数、SAL・SQL転換率、商談化率 | アプローチ企業数、接続率、意思決定者接触率、新規商談創出数 |
両者は同じ「非対面営業」というくくりでも、対応する見込み客の温度感もアプローチ手法もまったく異なるため、組織設計時にはこの違いを明確に区別しておくことが重要です。
インサイドセールスとフィールドセールスの役割分担
インサイドセールスとフィールドセールスの大きな違いは、営業プロセスの中で担当する役割にあります。インサイドセールスは、電話やメールなどを活用して見込み顧客と接点を持ち、課題やニーズ、検討状況を確認しながら商談機会を創出する役割です。一方、フィールドセールスは、インサイドセールスから引き継いだ商談に対して提案や条件調整を行い、受注・契約につなげる役割を担います。つまり、インサイドセールスが「商談をつくる」、フィールドセールスが「商談を受注につなげる」という分業が基本です。営業プロセスを分担することで、それぞれの担当者が専門領域に集中でき、営業活動全体の効率化につながります。
ただし、両者の役割や商談の引き渡し基準が曖昧なままだと、質の低い商談がフィールドセールスへ渡されたり、反対に有望なリード(見込み顧客)への対応が遅れたりする原因になります。そのため、インサイドセールスを立ち上げる際は、「どの状態になったら商談として引き渡すのか」まで明確に設計することが重要です。
インサイドセールスが注目される理由
インサイドセールスが注目される背景には、単なる営業活動のオンライン化だけでなく、BtoBの購買行動の変化や営業人材不足、営業プロセスの分業・データ活用の広がりがあります。
ここでは、現在のBtoB営業にインサイドセールスが必要とされる3つの背景を解説します。
BtoBの購買行動が変化している
BtoBの購買担当者は、営業担当者から情報を得るだけでなく、Webサイトや検索エンジン、比較サイト、セミナー、ホワイトペーパーなどを活用し、自ら情報収集を進めるようになっています。そのため企業側には、「問い合わせが来たら営業する」だけではなく、顧客の検討状況に応じて継続的に接点を持ち、適切なタイミングで商談につなげる仕組みが求められます。こうしたマーケティングと営業の間をつなぎ、見込み顧客との接点を管理する役割として、インサイドセールスの重要性が高まっています。
営業人材不足と生産性向上への対応
営業人員が限られるなか、すべての見込み顧客へフィールドセールスが訪問して対応する方法には限界があります。インサイドセールスであれば、電話やメール、オンライン会議などを活用することで移動時間を削減し、1人の担当者がより多くの顧客と接点を持つことができます。さらに、インサイドセールスが事前に顧客の課題や検討状況を確認したうえでフィールドセールスへ商談を引き渡すことで、フィールドセールスは提案やクロージングなど、受注に直結する活動へ集中しやすくなります。
営業の分業化とデータ活用が進んでいる
近年は、営業プロセスを「マーケティング → インサイドセールス → フィールドセールス → カスタマーサクセス」のように機能ごとに分担し、顧客情報を共有しながら営業活動を進める企業が増えています。代表的な考え方のひとつが「THE MODEL」です。
インサイドセールスは、マーケティングで獲得したリードを受け取り、顧客の課題や検討状況を確認して商談機会を創出するなど、マーケティングと営業をつなぐ役割を担います。
また、SFA・CRM・MAなどを通じて顧客情報や営業活動をデータとして蓄積できるようになったことも、インサイドセールスを運用しやすくなった要因のひとつです。
インサイドセールス導入のメリット
「非対面だから効率的」という漠然とした理解だけでは、社内の投資判断を通すのは難しいものです。ここでは、インサイドセールス導入によって具体的にどのような効果が得られるのか、生産性・属人化解消・教育コストという3つの観点から整理します。
営業活動の生産性を高められる
訪問にかかる移動時間やコストを削減できるため、1人あたりの対応件数を大幅に増やすことができます。1日に数件しか回れない訪問営業に対し、インサイドセールスであれば1日数十件のアプローチが可能になるケースもあり、営業組織全体の生産性向上に直結します。
営業プロセスの俗人化を防げる
トークスクリプトやアプローチシナリオ、対応履歴をデータとして蓄積・共有しやすいため、特定の営業担当者の経験や勘に依存しない、再現性のある営業プロセスを構築しやすくなります。担当者の異動や退職があっても、ノウハウが組織に残りやすい点も大きなメリットです。
人材育成・教育コストを抑えやすい
トークスクリプトやFAQ、対応マニュアルが整備されていれば、新人でも一定水準の対応がしやすくなります。フィールドセールスに比べて必要なスキルセットを明確化・分解しやすいため、育成期間の短縮にもつながります。
インサイドセールスの立ち上げ方|6ステップで解説
インサイドセールスの立ち上げは、いきなり大規模な体制を組むのではなく、段階を踏んで検証しながら拡大していくのが定石です。ここからはインサイドセールスの立ち上げを6つのステップに分けて解説します。

Step1 目的・ターゲット・営業プロセスを設計する
まず明確にすべきなのは、「何のためにインサイドセールスを立ち上げるのか」という目的です。新規リードの商談化を増やしたいのか、休眠顧客を掘り起こしたいのか、新たなターゲット企業へのアプローチを強化したいのかによって、必要な体制やアプローチ方法は異なります。目的を決めたら、ターゲットとする企業・部署・役職を具体化し、既存の営業プロセスのどこにインサイドセールスを組み込むのかを設計します。
Step2 体制・役割分担を決める
目的が固まったら、インサイドセールスの体制を設計します。最初から大規模な専任チームを組成する必要はありません。まずは1〜2名程度でスモールスタートし、実際に運用しながら課題を洗い出す方法もあります。
この段階で、
- SDRを中心にするのか
- BDRを中心にするのか
- SDR・BDRの両方を設けるのか
- マーケティング・フィールドセールスとどこで役割を分けるのか
を明確にしておきます。
Step3 アプローチシナリオを設計する
ターゲットや目的に応じて、電話・メール・フォームなどをどのような順番・タイミングで活用するのか、アプローチシナリオを設計します。特に初回接点では、顧客の反応に応じたトークスクリプトや切り返しを準備しておくことが重要です。スクリプトは一度作って終わりではありません。実際の接続率や商談化率、顧客の反応を確認しながら継続的に改善していきます。
Step4 KPI・商談引き渡し基準を設計する
アプローチ方法が決まったら、インサイドセールスの成果を判断するためのKPIを設定します。
架電数やメール送信数などの活動量だけでなく、
- 接続率
- 意思決定者接触率
- 商談化数・商談化率
- SAL(Sales Accepted Lead )・SQL(Sales Qualified Lead )への転換率
- パイプライン創出額
など、活動の「量」と「質」の両方を確認できる指標を設定することが重要です。
SAL・SQLは、リードの選別基準を示す重要な指標です。
SAL・SQLの定義や、インサイドセールスからフィールドセールスへ商談を引き渡す基準の詳細については、5-3で改めて解説します。
Step5 ツールを導入し、仕組み化する
体制やKPI、運用ルールが決まったら、SFA・CRM・MAツールなどを活用して営業活動を仕組み化します。
ツールを導入する目的は、単に業務をデジタル化することではありません。
- 顧客情報
- 接触履歴
- リードステータス
- 商談引き渡し状況
- KPI
などを一元的に管理し、マーケティング・インサイドセールス・フィールドセールスが同じ情報を参照できる環境を整えることが重要です。
Step6 人材育成・運用改善を行う
インサイドセールスは、立ち上げて終わりではありません。
トークスクリプトやFAQ、成功事例をナレッジとして蓄積するとともに、ロールプレイングや通話レビューなどを通じて担当者のスキルを継続的に高めていきます。
また、KPI確認 → 課題特定 → スクリプト・ターゲット・アプローチ方法の改善 → 再検証というPDCAを継続することが重要です。成果の高いアプローチパターンをチーム全体で共有することで、担当者個人の経験や勘だけに頼らない、再現性のある営業体制につなげることができます。
立ち上げでよくある失敗
インサイドセールスでよくある失敗が、アポイント数だけを追い、テレアポ組織のようになってしまうことです。架電数やメール送信数などの活動量だけを重視すると、アポイントは増えても、商談化率や受注率が伸びないケースがあります。また、インサイドセールスとフィールドセールスの間で、SAL・SQLなどの引き渡し基準が曖昧なことも成果が停滞する原因です。
立ち上げ時には、活動量だけでなく商談化率やSQL転換率などもKPIとして確認し、ターゲットや引き渡し基準を明確にすることが重要です。
立ち上げにかかる期間・費用の目安
立ち上げにかかる期間は、体制規模やツール導入の有無によって幅がありますが、目安として以下のように整理できます。
■小規模(1〜2名でスモールスタート)
体制構築からトークスクリプト整備まで含めて1〜2ヶ月程度
■本格導入(SFA/CRM/MA導入込み)
ツール選定・導入設定・運用ルール策定を含め3〜6ヶ月程度
費用面では、人件費に加えてSFA/CRM/MAなどのツール利用料(月額数万円〜数十万円規模)、リスト購入費用、必要に応じて立ち上げ支援会社への委託費用などが発生します。自社でゼロから体制を構築する場合と、外部の立ち上げ支援サービスを活用する場合とでは、初期コストとスピード感が大きく異なるため、目的と予算に応じて選択することが重要です。
インサイドセールスのKPI設計とマネジメント
インサイドセールスの成果を継続的に高めるには、感覚的な運用ではなく、明確なKPI設計に基づいたマネジメントが欠かせません。
KPIの4階層(活動量/プロセス/商談成果/事業貢献)
インサイドセールスのKPIは、大きく4つの階層に分けて整理すると設計しやすくなります。
- 活動量指標:架電数、メール送信数、接続数など、日々の行動量を示す指標
- プロセス指標:アポ獲得率、通電率、有効商談化率など、活動が成果に転換する途中経過を示す指標
- 商談成果指標:商談化数、商談化率、SQL転換数など、フィールドセールスへの引き渡し実績を示す指標
- 事業貢献指標:受注率、受注金額、パイプライン創出額など、事業全体への貢献度を示す指標
この4階層を意識せず「架電数」だけを見ていると、前述の「テレアポ化」に陥りやすくなります。逆に事業貢献指標だけを見ていると、日々のアクションに落とし込みにくく、現場のマネジメントが機能しません。階層ごとに指標を設計し、日次・週次・月次で見るべき指標を分けて運用することが重要です。
SDR・BDRそれぞれで見るべきKPI
SDRとBDRでは、担当する顧客やアプローチ方法が異なるため、重視すべきKPIも異なります。
SDRでは、インバウンドで獲得したリードへどれだけ早く・適切に対応し、商談につなげられたかが重要です。
一方、BDRでは、狙ったターゲット企業へどれだけ接点をつくり、質の高い商談機会を創出できたかが重要になります。
| KPI分類 | SDR | BDR |
|---|---|---|
| 活動量 | 対応完了数、架電数、メール対応数 | アプローチ企業数、架電数、メール送信数 |
| 対応・接触 | 初回対応までの時間、接続率 | 接続率、返信率、意思決定者接触率 |
| リード・企業の質 | MQL→SAL→SQL転換率、適合度 | ICP(Ideal Customer Profile:理想顧客プロファイル)適合率、対象役職への接触率 |
| 商談成果 | 商談化数、商談化率 | 新規商談創出数、商談化率 |
| 事業貢献 | パイプライン創出額、受注率 | パイプライン創出額、受注率 |
KPIは数を多く設定すればよいわけではありません。
まずは自社のインサイドセールスにとって重要なメインKPIを設定し、その結果を左右する補助指標を組み合わせて管理しましょう。
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MQL・SAL・SQLと商談引き渡し基準
マーケティング・インサイドセールス・フィールドセールスが連携するうえでは、MQL・SAL・SQLなどのリードステータスと、それぞれの部門へ引き渡す基準を明確にしておくことが重要です。 一般的には、次のように整理できます。
| 区分 | 意味 | 主な状態 |
|---|---|---|
| MQL | Marketing Qualified Lead | マーケティング施策によって獲得し、一定の条件を満たしたリード |
| SAL | Sales Accepted Lead | 営業・インサイドセールスが対応対象として受け入れたリード |
| SQL | Sales Qualified Lead | 課題や導入意向などが確認され、具体的な商談対象となったリード |

このようにステータスを定義しておくことで、「誰が、どの状態の顧客を担当するのか」が分かりやすくなります。
KGIからの逆算するKPIツリーの作り方
KPI設計は、最終的な事業目標(KGI:Key Goal Indicator)から逆算して組み立てるのが基本です。KGI達成に必要な受注件数から、必要な商談数、必要な架電数へと逆算していくことで、日々の活動量に落とし込める具体的なKPIツリーが完成します。この逆算プロセスを可視化しておくことで、現場メンバーも「自分の架電が最終的な事業目標にどうつながっているか」を理解しやすくなり、モチベーション維持にも寄与します。
KPI運用で陥りやすい失敗と改善ポイント
KPIを多く設定しすぎると、現場が何を優先すべきか分からなくなり、かえって形骸化してしまいます。運用初期は「商談化数」など1〜2個のメインKPIに絞り込み、それを補助する形で活動量指標を管理する形が推奨されます。また、KPIを追うあまり数字合わせのための架電や、質の低いアポ獲得が横行してしまう「KPIの形骸化」も、立ち上げ後によく見られる落とし穴です。定期的にKPIと実際の受注実績との相関を見直し、必要に応じて指標自体を見直す柔軟性も重要です。
インサイドセールスに必要なツール
インサイドセールスを効率的に運用するには、複数のツールを適切に組み合わせることが欠かせません。
SFA・CRM・MAの役割と違い
インサイドセールスでは、SFA・CRM・MAなど複数のツールが使われます。それぞれ管理する情報や目的が異なるため、役割を理解したうえで必要なツールを組み合わせることが重要です。
| ツール | 主な役割 | インサイドセールスでの活用例 |
|---|---|---|
| SFA | 営業活動・商談管理 | 商談進捗、営業活動、案件状況の共有 |
| CRM | 顧客情報・接触履歴管理 | 顧客属性、過去の対応履歴、他担当者の接触状況の確認 |
| MA | マーケティング活動の自動化 | メール配信、行動データ取得、スコアリング |
例えば、MAで獲得・管理しているリード情報をCRMへ連携し、インサイドセールスが電話やメールで対応。その結果をSFA・CRMへ記録し、商談化した案件をフィールドセールスへ共有するといった運用が考えられます。
重要なのは、多くのツールを導入することではありません。
「どの顧客情報を、誰が、どのタイミングで確認・更新するのか」から逆算してツールを選ぶことが、インサイドセールスを定着させるポイントです。
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CTI・Web会議ツールなど補助ツール
CTI(Computer Telephony Integration)は、電話システムとCRM/SFAを連携させ、架電履歴の自動記録や着信時の顧客情報表示を可能にするツールです。架電を主軸とするBDRにおいては特に導入効果が高いといえます。またWeb会議ツールは、非対面での商談・ヒアリングを行う上で欠かせないインフラです。録画・文字起こし機能を活用すれば、トークの振り返りやセールスイネーブルメントにも活用できます。
ツール選定で押さえておきたいポイント
ツール選定においては、以下の観点を押さえておくと失敗が少なくなります。
- 既存のSFA/CRMとの連携のしやすさ(API連携の有無)
- 組織規模に見合った価格帯・プラン
- 現場メンバーが使いこなせるUIのシンプルさ
- 導入後のサポート体制
高機能なツールほど良いというわけではなく、立ち上げ初期は「現場が使いこなせるか」を最優先に選定することが定着の鍵になります。
インサイドセールスの営業リスト作成とアプローチ手法
どれだけ体制やツールが整っていても、アプローチする相手のリストの質が低ければ、成果にはつながりません。営業リストは、いわばインサイドセールスの「原材料」です。ここでは、精度の高いリストの作り方と、電話・メール・フォームといったチャネルの使い分け方を解説します。
ターゲットリストの作り方・精査方法
営業リストの質は、インサイドセールスの成果を大きく左右します。業界・企業規模・エリアといった基本属性に加え、導入時期の兆候や採用状況、資金調達情報などのシグナル情報を組み合わせてターゲットを絞り込むことで、アプローチの精度を高めることができます。リストを作成した後も、重複データの除去や情報の鮮度チェックなど、定期的な精査(リストクレンジング)を行うことで、無駄なアプローチを減らせます。
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電話・メール・フォーム営業の使い分け
- 電話:即時性が高く、担当者の反応をその場で確認できる。BDRのアウトバウンドで中心的な手法。
- メール:一度に多くの見込み客にアプローチでき、資料送付や情報提供と組み合わせやすい。
- フォーム営業:企業の問い合わせフォームから直接アプローチする手法。電話が繋がりにくい層や、決裁者への直接アプローチに有効。
これらの手法は単独で使うのではなく、電話でつながらなければメールでフォロー、フォーム営業で反応を見てから架電するなど、複数チャネルを組み合わせた「シークエンス設計」が現在の主流です。
自社作成と外部支援、どちらを選ぶべきか
質の高いターゲットリストの作成には、専門的なノウハウと充実した企業データベースが必要です。自社だけで完結させようとすると、以下のような課題に直面することがあります。
- 企業情報の収集・精査に想定以上の時間がかかる
- 情報の鮮度や精度を維持する工数が大きい
- 既存の営業リソースがリスト作成に割かれ、本来のアプローチ活動がおろそかになる
一方で、外部のリスト作成支援や営業代行サービスを活用する場合は、以下のようなメリットがあります。
- 短期間で精度の高いリストを入手できる
- 自社の営業担当者はアプローチ活動に集中できる
- 専門ノウハウを活かしたターゲット選定が可能になる
ただし、外部支援を利用する場合は、自社のターゲット条件や営業プロセスを正確に伝える必要があります。また、リストの所有権や更新頻度、コスト面も事前に確認しておくことが重要です。
「まずリストだけ整えたい」「体制構築から相談したい」など、企業のフェーズやリソースに応じて、自社作成と外部支援のどちらを選択するか判断しましょう。
FutureSearchでリスト作成から新規開拓まで効率化
インサイドセールスを立ち上げても、アプローチ先となる企業リストの精度が低ければ、十分な成果にはつながりません。特にBDRでは、「どの企業を狙うか」というターゲット選定が商談創出の起点になります。
FutureSearchでは、110万社以上のアクティブな企業データベースから、業種や企業規模だけでなく、豊富なキーワードや企業の動向などをもとにターゲット企業を抽出できます。さらに、サイト訪問企業の特定や企業の最新動向の把握にも対応しており、見込み度の高い企業を見つける仕組みを構築できます。
また、リスト作成だけでなく、問い合わせフォームへのアプローチ、企業ごとの個別化メッセージ生成、配信後の反応分析までを一つのサービスで行えます。「リストを作って終わり」ではなく、ターゲット選定からアプローチ、振り返りまでの営業サイクルを一元化できるため、インサイドセールスの立ち上げ後も継続的に改善しやすくなります。
とくに、少人数でBDRを立ち上げたい企業や、営業担当者がリスト作成などの単純作業に時間を取られている企業にとって、新規開拓を仕組み化するための営業基盤として活用しやすいサービスです。
「まずリストだけ整えたい」「体制構築から相談したい」など、企業のフェーズに応じた支援が可能です。インサイドセールスの立ち上げを検討している方は、お気軽にご相談ください。
インサイドセールスに関するよくある質問(FAQ)
ここまで立ち上げの全体像を解説してきましたが、実務に落とし込む段階では、細かい疑問が次々と出てくるものです。最後に、立ち上げ検討時に特によく寄せられる3つの質問に、Q&A形式でお答えします。
Q1. インサイドセールスとテレアポの違いは?
A. テレアポは主にアポイント獲得のみを目的とした活動を指すのに対し、インサイドセールスはリード育成から商談創出、フィールドセールスへの引き渡しまでを含む、営業プロセス全体を担う役割です。KPIも架電数だけでなく、商談化率や引き渡し後の受注率まで含めて設計される点が異なります。
Q2. SDRとBDRの違いは?どう使い分ける?
A. SDRは、問い合わせや資料請求など、すでに自社と接点を持ったインバウンドリードへ対応し、商談につなげる役割です。一方、BDRは、まだ接点のないターゲット企業へ自社から能動的にアプローチし、新たな商談機会を創出する役割です。インバウンドリードの商談化を強化したい場合はSDR、狙った企業への新規開拓を強化したい場合はBDRを中心にするなど、目的に応じて体制を設計します。
Q3. インサイドセールスの立ち上げにかかる期間・コストの目安は?
A. スモールスタートであれば1〜2ヶ月程度、SFA/CRM/MAなどのツール導入を含めた本格的な体制構築であれば3〜6ヶ月程度が目安です。コストは人件費に加え、ツール利用料やリスト購入費、必要に応じて外部の立ち上げ支援費用が発生します。
まとめ:インサイドセールス成功のカギは「データ活用」と「部門間連携」
インサイドセールスを成功させるには、単に担当者を配置して電話やメールでアプローチするだけでは不十分です。まずは目的やターゲットを明確にし、SDR・BDRの役割、KPI、商談の引き渡し基準などを整理した上で、営業プロセスを設計することが重要です。
また、立ち上げ後はSFAやCRMなどに蓄積されたデータをもとに、アプローチ方法や商談化率を振り返り、継続的に改善していく必要があります。マーケティングやフィールドセールスとも情報を共有し、部門をまたいで同じ基準で顧客を捉えられる体制を整えることも欠かせません。最初から大規模な組織や仕組みを構築する必要はありません。目的・ターゲット設計から始め、KPI設定、ツール整備、人材育成、運用改善へと段階的に進めることが、インサイドセールスを定着させるポイントです。
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